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戦略的視点
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周知のように、人材の人種・ジェンダー・国籍・価値観・経歴などの多様性(ダイバーシティ)は、組織生産性の向上に有効な影響を及ぼすと言われています。
マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)の調査によれば、従業員の多様性が進んだ企業は生産性が高い傾向にあるとされ、
とされています。
一般に、人材多様性が業績向上に貢献する理由として挙げられるのは、
ただ、留意すべきは、人材多様性に関する調査は賛否いずれも、ひとつの国内や業種内など限られた対象について行われたものであることです。
言うなれば、期待する結果が得られる対象をあらかじめ選んだものと見ることもでき、いかなる環境下でも妥当するとは必ずしも言えないということです。
実際、人材とくにジェンダーの多様性は企業パフォーマンスを阻害しうるとの調査等もあります。それらによれば、
つまるところ、人材多様性を推進するにもしないにも、自社の成長フェーズや組織規模、理念、文化等を踏まえることが何より重要と言えます。
たとえばDEI(Diversity, Equity & Inclusion = 多様性、公平性、包括性)廃止のような時の政策にただ迎合するだけの経営判断は、不本意な結果を招きかねません。
たとえば似通った価値観や経歴を持つ従業員のみで構成されたような、人材多様性の乏しい企業等組織では、多様化する顧客ニーズを的確に捉えることができず、変化の激しいビジネス環境に適応することも困難なため、年月を追うごとに企業存続や事業継続上のリスクが高まる。
ただ、人材多様性に否定的あるいはその理解が未成熟な文化や環境では、人材多様性は企業パフォーマンスを阻害しうる。また、組織規模が小さい企業等では、人材多様性はむしろ迅速な意思決定の妨げとなり、事業成長を阻害する可能性もある。
人材多様性についての経営判断では、自社の成長フェーズや組織規模、理念、文化等を踏まえることが重要となる。
最終更新:2025年3月24日
執筆:山田 芳之
ビズガイバー 代表